A Tribe Called Quest Peoples Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm 再び、ATCQに戻ります。 更に遡って、90年のファースト・アルバム。 当時、このアルバムがシーンに与えた影響は相当なものだった、らしい。 以前、このアルバムをリアルタイムで聴いていたと思われる人々が、このアルバムを最高傑作として挙げているのを雑誌などでよく見かけたし、このアルバムに関わった、当時まだ無名だった(?)テイ・トウワが、ATCQやJungle Brothersのレコーディングはもの凄く勉強になった、とインタビューで語っていたのを読んだ記憶がある。 だから、多分、ネタの選び方、組み合わせ方、ビートの組み立て方、などなど、当時としてはきっと革新的だったのだろうな、と追体験の者としては、そう想像するしかなかった。 でも、何しろ、このアルバムが出た頃、ヒップホップは興味の対象外だったので、そんな当時の状況も分からないし、音で判断するしかなく。 やはりセカンド・アルバムやサード・アルバムと比べてしまうと、ラップもまだ成長段階に聴こえるし、ビートも少しぎこちなさが感じられて、買った当時、聴く頻度はかなり少ないアルバムだった。 で、ここ数日、このアルバムこそ本当に久しぶりに聴いてみている。 全体的に内容の方は、聴いていた頻度のわりには憶えていたが、最後の数曲、ほとんど記憶になかった。 でも、それは多分、前にどこかで書いたような気がするが、ヒップホップは通勤の時に聴くことが多く、終わりの方が通勤時間からはみ出るので、あんまり聴いたことがなかったせいだ。 改めて聴いてみると、少しは細かいところが楽しめているような気がする。 このアルバム、少し長めなので、以前は途中で飽きてしまっていたが、今はそんなこともないし。 良いなと思う曲は、以前とあまり変わりもなく、ルー・リードの曲を大胆に使った"Can I Kick It?"あたり、やっぱり格好良い。 他には、1曲目、いきなり7分もある"Push It Along"や6曲目の"Public Enemy"も面白い。 多分、もっと聴き込めば、もっと面白く感じられてくると思う。 ただ、概ね、印象は以前と変わらないし、セカンド、サードのような興奮がないのもたしか。 一応、前よりは楽しめることが分かっただけでも、収穫か。 そんな感じです。 |
|
| HOME |
|