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  2007年06月  

別冊グラントグリーン第11号
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Red, Blue & Green

Sonny Red
Red, Blue & Green


61年録音の2枚、"The Mode"と"Images"をカップリングしたアルバム。
リンクを貼った通り、現在、"Images"のみ日本盤がリリースされていて、"The Mode"の方は調べた限りではCD化されていない様子。
それなら迷うことなくこのカップリングを、と思ったけど、どうやらこれも今では手に入りにくいらしい。
でも、海外のサイトで安く売っているのを見つけ、運良く手に入った。

で、これは、3日間のセッションを2枚にわけて収録したものらしく、ソニー・レッドの他、シダー・ウォルトン、ジョージ・タッカー、ジミー・コブでの4曲が丸ごと"The Mode"に、ブルー・ミッチェル、バリー・ハリス、同じくタッカーにレックス・ハンフリーズ(?)という組み合わせの3曲が丸ごと"Images"に、2日目のセッションからミッチェルが抜け、ドラムがハンフリーズからコブに代わり6曲、これが3曲ずつ2枚のアルバムに収録されている。
グラント・グリーンは最後のセッションの内5曲参加、ということらしい。
ややこしい。
この中で、グラント・グリーンの他に気になるのは、シダー・ウォルトンとバリー・ハリスの両ピアニストとベースのジョージ・タッカーだ。
でも、残念ながらシダー・ウォルトンとの共演はなし。
さらに、この"Red, Blue & Green"というタイトルは、多分ソニー・レッド、ブルー・ミッチェル、グラント・グリーンの三者を指しているのではないかと思うのだけれど、その三者が揃う曲はなく、ジャケットのデザイン同様、気が利いているのか、利いていないのか、ちょっと中途半端だ。

中身の方はというと、最初に聴いたのが先週のオルガン続きの直後だったので、ピアノの響きが新鮮で、なかなか気持ち良く聴くことができた。
でも、ビックリするような内容かと言うと、特にそう言う訳でもなく、全体的にきれいにまとまった感じではあるのだけれど。
そんな中、耳を引くのが"The Mode"という、アルバムのタイトルにもなった曲。
そのタイトルから、何となく挑戦的な意気込みのようなものを感じなくもない。
現にテーマがちょっと変わった感じ、なのだけれど、ちょっと意気込みが空回りしているような気も。
耳を引く、というのは良くも悪くも、という意味で。
ただ、ジョージ・タッカーのベース・ラインが気持ち良く、意外と嫌いではない。
この曲があるからなのか、アルバム単位で考えると、後半に当る"Images"の方がうまい具合にまとまっている印象がある。
日本盤だけとは言え、"Images"のみがCD化されているのはその辺りによるものなのかもしれない。

気になるピアニスト2人に関しては、出るところでは当然出るけれど、今のところ、わりと控え目な印象。
もうちょっと聴き込みたい。
ジョージ・タッカーについては、やっぱりこの人のベースは好きだ。
ズシッとした感じ。
これで音質が"Us Three"のようだったら文句なし、なんだけど。
グラント・グリーンについては、スピーディーな曲での演奏が印象的。
このアルバムならではの特別なところは見当たらないけれど、61年当時らしい演奏だと思う。

と、そんな感じです。
でも、こういうアルバムが、意外と長く楽しめ、後からジワジワ効いてくるのかも、とちょっと思ったりも。
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[2007/06/01 00:09] | Jazz | トラックバック(0) | コメント(4)
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