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![]() Jimmy Heath The Quota 再び、1000円在庫処分シリーズに戻ります。 ジミー・ヒース、61年録音のアルバム。 メンバーは、ジミー・ヒースのテナーの他、トランペットにフィレディ・ハバード、フレンチ・ホルン(珍しい)にジュリアス・ワトキンス、ピアノにシダー・ウォルトン、ベースにパーシー・ヒース、ドラムにアルバート・ヒース。 ヒース兄弟そろい踏み、の布陣。 このアルバムは、半年ほど前にfalsoさんが取り上げていて興味を持ったのだけれど、購入するのが延び延びになっていた。 で、聴いてみると、ハバードのトランペットが高らかと鳴る冒頭から素晴らしく、時折前へ出てくるウォルトンのフレーズも素晴らしく、リズム陣の安定感も素晴らしく、ホーンのアレンジも素晴らしく、派手さはないけれど、やはりバリー・ハリスのアルバム同様、すぐに気に入ってしまった。 このアルバムも、最初はメンバーをチェックせずに聴いていて、ピアノが凄く良いので、誰?このピアノ?なんて思っていたところ、シダー・ウォルトンだったので嬉しい限り。 falsoさんの記事を読んだ際、ハバードとウォルトンが参加していることで興味を持ったはずなので、ただ単にすっかり忘れていたということでもあるのだけれど。 でも、ここでのウォルトンのピアノも、ハバードのトランペットも素晴らしいので、気にしないことにします。 その他、珍しいフレンチ・ホルンの音が、珍しいからなのか、なかなか新鮮。 多分、何らかの形では聴いたことがあると思うのだけれど、フレンチ・ホルンとして意識してくことってあんまりないと思うので。 それとやはり、血の繋がりなのか、ベース&ドラムは鉄壁。 もちろん、テナーも。 ホーンのアンサンブルに関しては、さすがにビッグ・バンドのリーダーも務めるからなのか、隙がなく、ここがこのアルバムの聴きどころなのかもしれない、と思った。 で、一番驚いたのが、実はライナーを読んで知った、70年代にマイルスのところで活躍したエムトゥーメが、このジミー・ヒースの息子であることだったりして。 もちろん、知っている人は知ってるんだろうけど、全然知りませんでした。 いや、でも凄く良いアルバムです。 スポンサーサイト
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![]() Phish 06/18/94 UIC Pavillion, University of Illinois - Chicago, IL 久しぶりにPhishです。 これは、先日、友人にもらった音源。 友人の情報では、この前日の6月17日にトレイが2回ほど大きなミスをやらかしガタガタになり、その後、挽回するかのようにアンコールでの演奏が凄かった、そんなライブだったらしい。 そして、翌日、つまりこの音源のライブは、さらに挽回するかのように凄い、ということだった。 で、聴いてみたら、これは凄かった。 まず、"Wilson"と来て、次の"Rift"が凄い。 この曲こんなに良かったっけ?、と個人的には今まであんまり注目してなかった曲なので、なかなか嬉しい発見だった。 その後も、"AC/DC Bag"やら、"Down With Disease"やら、"Divided Sky"やら、"Chalk Dust Torture"やら、いつも聴いていて良いなと思う曲は、大抵素晴らしい。 全体で言えば、どちらかと言えば、ファースト・セットか。 いや、でもセカンド・セットも捨て難い。 ともかく、久しぶりに長さを気にせず一気に聴ける感じだったので、細かく書いてるときりがないし、凄かったの一言でお茶を濁します。 で、一応、この日とその前日について、評判はどうなのかなと思ってsetlist.comでの評価をチェックしてみた。 すると、友人曰くガタガタな前日の方が評価が高い。 自分で聴いた訳ではないので、何とも言えないが、面白い結果だ。 こうなると、前日の方も聴いてみたいけれど。 |
![]() Barry Harris Trio Chasin' The Bird 今月に入って、ふと思い立って久しぶりに買ってみた1000円在庫処分シリーズ。 今回は、バリー・ハリス、62年録音のアルバム。 ベースにボブ・クランショウ、ドラムにクリフォード・ジャービスのトリオだ。 クランショウは参加作品を聴いたことがあるが、ジャービスの方は多分初めてで、名前も知らなかった、と思う。 ここのところ、ジャズをあまり聴いてなかったのだけれど、こういう作品は特に久しぶりに聴いた気がする。 で、とても素晴らしくて、すぐに気に入ってしまった。 あんまりスパッとはまってしまったので、書くことないほど。 でも、それではあんまりなので、一応書いてみると、選曲やアレンジにしても、3人の演奏にしても、とてもバランスが良く、聴いていて気持ちいいことこの上なし。 タイトル通り、影響を受けたというチャーリー・パーカーの曲やら、同じくバド・パウエル風のスピーディーな演奏やら、セロニアス・モンクの曲やら、結構バラエティに富んでいるけれど、一本筋が通った感じだ。 演奏面でも息がピッタリで、やはり気持ちが良い。 最初、メンバーの名前を確認せずに聴いていて、ドラムはエルヴィン・ジョーンズか?なんて思った瞬間もあったのだけれど、よくよく聴いたら全然違いました。 でも、時折、出るところではガツンと出る感じ、凄く良い。 結構、好きなタイプのドラマーかも。 ハリスさんの演奏は、言うことなしです。 参考のためにライナーにも目を通してみると、書かなければならないかのようにどこを見ても書いてある、パウエル派がどうだとか、最高傑作、とか。 聴いて楽しめるなら別に何派だっていいじゃない、とかちょっと思ったりします。 でも、この人の作品はまだ3枚ほどしか聴いたことがないので、最高傑作かどうかについてはよく分からないけれど、とても良い作品であることは間違いないし、少なくとも自分は好きだ。 そんなライナーにも、一応、興味深いことも書いてあって、読んでいたら70年代以降の作品も聴いてみたくなった。 なので、軽く調べてみたら、残念なことに手に入りにくくなっている作品も多いことが分かった。 タッド・ダメロンの曲を演奏しているアルバムとか。 気長に中古を見つけるか、気長に再発を待つかしながら、手に入りやすいところから聴いてみるしかないようだ。 そんな感じで、ボチボチ行きます。 |
![]() Ratdog with Steve Kimock 07/13/07 All Good Music Festival, Marvin's Mountaintop - Masontown, WV キモック入りツアー、もう8月のツアーもすっかり終わってしまったけれど、やっと7月の6日目に。 この日は、やはり軽めのジャムから始まり、"Casey Jones"、そして、"I Need A Miracle"へと続く。 なかなかリラックスした良いムード。 キモックのギターも活躍しているし。 ツアーが進むにつれ、Grateful Dead時代の曲の比重が大きくなっているような気がするのだけれど、気のせいか。 もしかすると、急遽参加することになったキモックのため、Deadの曲を多くした方が無理なくセットリストを組み立てられるからだろうか。 今まであまりRatdogを聴いてなかったので何とも言えないけれど、そんなこともありそうな気がする。 この日のセットリストを見て、まず注目したのが次の"Dark Star"。 で、聴いてみると、悪くはないのだけれど、思ったほどではなかった。 ライブ後半になってもう一度登場するのだけれど、そっちもそれほど印象に残っていない。 やはり、ベースがフィル・レッシュじゃない、というのが大きい。 この曲の場合、特に。 キモックのギターを充分堪能できるだけに、非常に惜しい。 この日で最も印象に残ったのは、後半の"Uncle John's Band > Stuff"のあたりだろうか。 演奏面での盛り上がりは、ここが一番凄かった。 ただ、どうやらここでケラー・ウィリアムスが加わっているようなのだけれど、未だよく分からず。 この日はそんな具合です。 そう言えば、Ratdogのメンバーについては全然知らなかったのだけれど、ドラムのJay Lane(ジェイ・レイン?)が、元Primusであることを最近知った。 どうやら自分が聴いていた頃のメンバーではないようだが。 そんな繋がりで、8月11日のGathering Of The Vibesの時には、同じ日に出演していたレス・クレイプールとRatdogのメンバーの共演(キモック抜き)があったらしく、一応、手に入れてみた。 そのうち、聴いてみます。 追記。 "Lazy River Road"が凄く良いです。 |
![]() 外山・内橋 Duo 08/26/07 Pit Inn - Shinjuku, Tokyo, Japan 最近、UAのバックでテレビなんかでも演奏する姿が観れたらしい(見逃しました)、お二人の演奏があると言うので、クソ暑い中、ピット・インへ。 昼の部は初めてだ。 内橋さんは、4月のAltered States以来でわりと久しぶり、外山さんは初体験。 以前から名前は見かけていたのだけれど、どうやら凄いドラムを叩く人らしいということを知ったのが結構最近のこと。 もちろん興味を持っていたが、なかなか見る機会に恵まれず、ようやく実現した。 中へ入ると、予告通り、いつもならイスをズラッと並べてあるフロアの中央にドラム・セットと内橋さんの機材が向かい合わせでセッティングされていて、客席はそれを取り囲むように並べられていた。 ちょうど、円形セッティングの時のOrquesta Nudge! Nudge!を小規模にしたような感じ。 で、こうなると難しいのが座席選びだが、結構早めの順番で入ることができたので、内橋さんがギターを弾く姿も、外山さんがドラムを叩く姿もよく見えそうな位置をキープ。 ライブ開始前の待ち時間の間、トイレに行ってみると、どうやら壁を塗り直したようでペンキの臭いが充満している。 かなり、ムッっと来る。 そして、いつもなら目線の高さにスケジュールのチラシが貼ってあり、用を足しながら何か面白いライブはないだろうかと眺めるのが常(?)なのだけれど、それもできず。 以上、余談でした。 そして、2時を20分ほど過ぎたあたりで演奏開始。 内橋さんはいつものSGじゃなくて、レス・ポール・ジュニアのような形のギターだが、ヘッドの形は違うし、ツマミやレバーがたくさん付いていて、どこのギターだか不明。 で、演奏の方はと言うと、ある意味では予想通りの完全なインプロの世界。 内橋さんは、相変らずの内橋印な音を次々と繰り出す。 ギターを弾く様子はもちろんのこと、エフェクターを操る様が凄い。 考えてみると、今まで内橋さんの手元まで事細かに見える位置で演奏を見たことがなかったので、座席選びは大成功だったようだ。 初体験の外山さんはと言うと、手数はもちろん多いけれど、一音一音を確実にヒットする力強いドラミング。 見た目は想像していたよりもスポーティで爽やか(?)な方で、町中で見かけたとしてもこんなドラムを叩く人には見えないのでは。 時には右足をフロア・タムに乗せてミュートしながらロールするなどの荒技も。 この界隈だと、芳垣さんが出演するライブばかり見てきたので、どうしても比較してしまうけれど、また違った魅力があり、面白い。 最初の数分だけで、クソ暑い中来てみて良かったと思った。 そんな感じに、40~45分ほどで1曲終了。 そして、時計を見て、まだ短いよね、もうちょっとやります、ということで再び演奏開始。 もう1曲、じゃなくて、もうちょっと、ってところがミソかも。 でも、それほど長い演奏ではなく、5分に満たないくらいだった。 ここでファースト・セットが終了。 で、20分ほどの休憩の後、セカンド・セットの開始。 目まぐるしく展開が変わるのはファーストと同様だが、アグレッシブな場面はファーストより多めだったか。 面白かったのが、内橋さんが細かい音をパーカッシブに積み上げ、そこで演奏をストップした外山さんがニヤニヤと眺めていたところか。 音を入れるのもセンス、音を入れないのもセンス。 なかなかの見所だったと思う。 こんな感じで、たしか約50分ほどで一旦終了、アンコールは3分ほどの短めの演奏。 という訳で、その他、たくさん面白いところはあったけれど、どう説明していいのやら、という感じなので省略。 でも、かなり面白かった。 この組み合わせ、また機会があるなら、ぜひ見てみたいと思う。 来月、外山さんが参加しているBozoを見に行く予定なのだけれど、カルテットになるとどうなるのか、非常に楽しみだ。 たいへん満足です。 |
![]() Grant Green The Main Attraction 今月、ちょっと忘れそうになってたけど、やや駆け込み気味に。 65年録音、CTI参加のKUDUからリリースされた唯一のアルバム。 クリード・テイラーによるプロデュース。 今年の3月頃、廉価で再発されたので、その時に既に手に入れていたのだけれど、他のアルバムを優先して取り上げていたのと、一度聴いて、「う~ん、これはどうだろう?」という感じでもあったので、しばらく横に置いておいた作品だ。 そんなこのアルバムは3曲入り、いきなり20分近いタイトル曲から始まる。 曲調にしても、音作りにしても、過去の作品とあまりにかけ離れているので、最初は驚いた。 まあ、76年当時の、時代の音と言えばそんな音。 ただ、グラント・グリーンのギターに関しては、音色も演奏も以前と変わらず、どんな新しいリズムにも対応できるところを証明してみせている。 でも、やはり自分の好みからすると、少々辛い。 演奏に関しては、バックを務めるのがプロフェッショナルな面々なので、文句の付けようもないし、曲についても聴いてられないほどひどいという訳ではないが、音作り、それもホーン・セクションの音作りが特に聴いていて辛い。 この音さえ、もう少しまともなら、もうちょっとは楽しめたのではないかと思う。 続く2曲目の"Future Feature"も同様。 いや、同様、というより悪化、と言った方がいいかも。 ともかく、これら2曲は、バックの演奏を完成させた上で、「グリーンさん、ここでどうぞ」方式でレコーディングされたようで、これなら別にグラント・グリーンじゃなくても良いじゃん、という仕上がりだ。 リーダー作というには、あまりにも主張が少な過ぎる。 で、3曲目の"Creature"が、唯一のグラント・グリーン自身の曲で、本人の希望もあり、メンバー全員によって同時に演奏されたものだそうだ。 なので、やはりこのブルース調の曲が最もグラント・グリーン色が強いし、ギターもごく自然に響いているように思う。 でも、どちらかと言えば古臭い部類の楽曲と音作りの面でのギャップを感じずにはいられず、やはり中途半端な印象が残るのが残念。 もちろん、この辺りの音が好きな人なら、また違った楽しみ方ができるだろうな、というのは分かっているつもり。 ただ、やはりグラント・グリーンのギターを楽しみたい者としては、今後、このアルバムを好んで聴くかというと、多分、それはない。 という感じです。 |
![]() Sardine Head 08/23/07 Crocodile - Shibuya, Tokyo, Japan 今月頭の凄かったライブの余韻も冷めやらぬまま、久しぶりにクロコダイルへ。 バンドとしてもここで演奏するのは3月以来だったはず。 でも、その時は行けなかったので、個人的には昨年末以来。 時間が経つのが早い。 それはともかくとして、今月2度目のワンマンの上、ゲスト入り、ということで期待は高まる。 そして、8時を15~20分ほど過ぎた辺りで演奏開始。 イントロ長めでアブストラクトな方向に行くかと思いきや、"Beg"が始まり、一転してポップ(?)な感じに。 この後、前回同様、曲を連発していたけれど、前回、思いっきり発散して一旦落ち着き、ちょっと冷静になったような演奏で、雰囲気はかなり違った。 これはこれで、また聴き応えあり。 しかも、いつもよりやけに音の抜けが良く、細かいところが聴き取りやすかった。 たしか、PA担当の方が辞める、と、行けなかった3月のライブの音源で聞いた気がするが、関係あるのだろうか。 それと、後で気付いたのだが、ドラム・セットが違ったような気も。 ともかく、座った状態で聴いているとバスドラがちょうど頭の位置に来るので、もの凄く気持ちが良かった。 という具合に、ファースト・セットは5曲、多分50分ほど、終わってみると足早にあっさりな印象もあったけれど、もちろん、演奏は充実。 曲で言えば、やはり"Chi Chi Booooo"と"38 Pieces"が特に良かったと思う。 ![]() で、しばしの休憩の後、セカンド・セット。 個人的にはGongっぽいと思う"Naked Star"、コーラス・パートが壊れてきた"Cream Cheese Cake"と再びポップに飛ばす。 そして、いよいよゲストのカズ南沢さんの登場。 とは言っても、今まで、日本のロック・シーンというものにほとんど興味を持たずに過ごしてきたので、失礼ながら初めて知りました。 が、アンプから一音聴こえただけで、その存在感は充分窺えるほど。 当たり前だけど、もの凄く巧い。 一音一音に説得力がある。 ブルースの影響の強い、「正しいロック・ギタリスト」とでも言いましょうか。 ![]() ゲストが加わった1曲目、カズさんと川田さんのツイン・リードが格好良いインストの曲。 Massive Attackがネタに使ったビリー・コブハムのあの曲にAllman Brothers Bandのギターが乗っかったような感じ。(?) この日のために作ったジャム的な曲なのか、ABBの曲なのか、などいろいろと憶測が飛び交ったけれど、後のMCでカズさんのオリジナルであることが分かった。 鰯メモによると、"Dessert Sands"という曲だそうだ。 次にSardine Headの曲である"Trick Cycling"からアール・キングのブルース丸出しないかにもな曲へ。 ヴォーカルはカズさんが担当で、普通に、当たり前のように巧い。 そして、もう1曲カズさんの曲を。 静かだが、熱い。 「正しいロック・ギタリスト」による、「正しいロック音楽」とでも言いましょうか。 久しぶりに聴いた気がする。 ![]() ここでSardine Headの4人だけの演奏。 曲は"Block Signal"で、再び「正しくないロック音楽」へ戻ります。 さらに本編の最後には"Soil"。 徐々に変貌しているこの曲の、スライド・ギターからフェイド・イン気味に入るリズムがとても良い。 更なる変化に期待。 そして、アンコール。 こうなってくると、アレかアレってことになるけど、今日はゲストが入るだろうから、アレだろうな、とか考えてたら、やはりアレでした。 "Movin'"です。 最初は、4人でいつも通りに演奏し、途中からカズさんが加わるという趣向。 この曲は、数少ないヴォーカル・パートのある曲だが、いつもはジョージさんが歌うパートをカズさんが歌う。 巧い。 バシッ、と決まっている。 ![]() で、"Movin'"を充分堪能した後、これで終わりだろうと思ったら、まだやってくれそうな気配。 するとアレかな?と思ったら、アレでした。 "Loop"です。 普通なら短めの曲で締めそうなところ、最後にこれをもって来てしまうところがこのバンドらしくて素晴らしい。 贅沢なアンコールを堪能。 ![]() 終わってみて冷静に考えると、前回はあまりに凄くて、もしかしたら見た中ではベストかもと思っているのだけれど、演奏の質ということを考えると今回の方が上だったような気がしないこともない。 でも、どっちも楽しかったので、気にしません。 ゲスト入りということで、また違った面も見ることができたし。 素晴らしかったと思います。 ![]() という訳で、ということもないけれど、いよいよこのブログも3週目に入るようです。 よく続いたものです。 引き続き、よろしくお願いします。 |
![]() Robert Glasper In My Element ロバート・グラスパーなるピアニストの今年の3月にリリースされたアルバム。 少し前にSonnyさんのところで紹介されていたのを読んで、興味を持った。 なので、詳しいことは全然知らないのだけれど、オフィシャル・サイトを覗いてみたら、どうやら現在27歳であること、リーダー作としてはこのアルバムが3枚目らしいことが分かった。 まず、興味を持ったのは、もちろん、現在進行形のジャズも聴いてみたい、ということもあったのだけれど、このジャケット。 多分、知らずにいたらヒップホップかR&Bにでも見えたんじゃないだろうか。 そして、思い浮かべたのがこれ。 ![]() 探せばもっと近いのがありそう。 ともかく、こんな感じのピアニストがどんな音を出すのか聴いてみたいなと思った。 でも、よくよく顔見てみると育ちは良さそうで、多分、充分な音楽教育を受けてきたんじゃないかと想像する。 で、音の方にもそれは現われていて、若々しく、瑞々しく、キラキラした感じ。 革新的なことをやっているかと言うと、そこまでではないと思うけれど、例えば、1曲目でのリズムの外し方とか、ハービー・ハンコックの曲にRadioheadの曲を繋げる辺りだとか、50年代や60年代のジャズだけを聴いていたら出会わないだろうなと思う。 それと、やはり滲み出る(というほどでもないかも?)ヒップホップからの影響。 主にリズム面、特にドラムだが、時々、もろにRootsのクエストラヴっぽい。 多分、好きなんだろう。 その他、1曲終わった後に2~30秒ほどのインタールード的な演奏を挟むなど、アルバムの構成などもヒップホップを意識しているのではないかと思う。 でも、それもやり過ぎてはいなくて、ちゃんとジャズとしても楽しめるし、最近、ジャズから露骨にクラブ・ミュージックにアプローチしているようなのはそんなに聴きたいとは思っていないので、なかなか良いバランスだ。 黒さはあまり感じないので、その辺で好みは分かれそうだけれど、ブラッド・メルドーが好きなら、多分、気に入るのでは。 とか言っといて、まだメルドーをきちんと聴いたことのないので、漠然としたイメージで、すいません。 ともかく、基本をちゃんと抑えつつ、自分たちの音を表現した、最初からヒップホップがあった世代のジャズ、といった感じか。 結構、気に入っています。 |
![]() Ratdog with Steve Kimock 07/11/07 Twin River Event Center - Lincoln, RI キモック入りツアーの5日目。 8月に入り、新たなツアーが始まってしまっているのだけれど、なかなか先へ進みません。 そんな8月のツアーでは、キモック続投している模様。 なので、このシリーズはまだまだ続きます。 たぶん。 で、その5日目を。 4日目同様、音質良好。 バランスの良い音で演奏を楽しめた。 キモックのギターも、やはり自身のバンドでの演奏とはちょっと雰囲気が違うけれど、もう軌道修正はすっかり済んで、無理なく溶け込んでいると思う。 冒頭の軽めのイントロ的なジャムから、"Here Comes Sunshine"でとてもやさしい感じの、良い雰囲気のソロが聴ける。 その他、キモックについてではないけれど、ブルージーな"Little Red Rooster"や、"Bertha"、"China Cat Sunflower > I Know You Rider"辺りの新鮮なアレンジが印象的。 ただ、選曲、というよりもアレンジ的なことだと思うのだけれど、少々フラット過ぎて、今ひとつ山場がないことに物足りなさがあると言えば、ある。 ほぼぶっ続けで演奏されているだけに余計にそう感じる。 この日も、セカンド・セットの"Stuff"でやや盛り上がりかけたのだが、こちらの期待するほどではなかった。 ここへ来て、そんなところが気になり始めている。 それと、やはりケラー・ウィリアムスが数曲参加しているのだけれど、未だどれがそうなのかよく分からず。 今後、もう少し注目してみます。 8月のツアーも気になるところですが、のんびり行きます。 この日の音源はここに。 |
![]() Railroad Jerk One Track Mind 最近、Railroad Earthを聴いて(こことここ)を聴いて思い出したのがこれ。 "Railroad"なのと、語感が似ているだけで、何の関連もありませんが、何となく。 そんなこのアルバムは、95年作。 何枚目かは不明。 実のところ、このバンドのことはよく知らないし、このアルバムしか聴いたことがないのだけれど、当時、勢いのあったJohn Spencer Blues Explosionと繋がりのある(実際にも音的にも)バンドとして紹介されていて、それで興味を持ったのだったと思う。 でも、何曲かは気に入る曲はあったものの、Blues Explosionに比べれば期待したほど弾けておらず、何度か挑戦するも、あまり頻繁に聴くことはなく終わっていた作品だ。 で、前述のようなしょうもない理由で久しぶりに聴いてみた。 今の耳で聴いてみると、これがなかなか悪くない。 悪くないどころか、結構良いかも。 ブルースのパンク解釈みたいなところはBlues Explosionと共通するところもあるし、インチキ・ミック・ジャガーみたいなヴォーカルがPop Groupを彷彿とさせたりもするけれど、一聴して雑に聴こえる演奏や音もかなり作り込まれたものであることが分かり、実は、結構高い音楽性を持ったバンドだったのでは。 演奏力の方も、この手のバンドとしてはしっかりしていて、なかなかのものだと思う。 少なくともこのアルバムを聴く限りでは。 他のアルバムも、もの凄く安く叩き売られている様子なので、ちょっと聴いてみたくなっているところ。 ちょっと褒め過ぎ? Railroadと来て、Jerkと来たので、次はCircle Jerksと行きたいところだけど、残念ながら持ってません。 |
![]() Steve Kimock & Fareed Haque 07/02/05 High Sierra Music Festival Workshop - Quincy, CA Garaj Mahalのギタリストであるファリード・ハークとの、2年前のハイ・シエラでの共演。 どちらも好きなギタリストなので、音源が登場した直後にダウンロードはしていたのだけれど、今日の今日まで放ってあった。 で、先日、友人がこの音源を持ってきてくれて、これ、たしか持ってたよな、と思いながらも有り難く頂戴した。 という訳で、2年越しでやっと聴いたこの日のライブ。 アコースティック・ギター2本だけの演奏で、ラーガっぽい雰囲気だ。 この音源をくれた友人曰く、朝起きて聴くと良い、ということだが、まさにそんな感じのさわやかさ。 全編静かに、延々と、淡々と続く。 MCをハークが担当していることや、ソロが多いことから、どちらかと言えば、ハーク主導ではないかと思うのだけれど、キモックのスライド・ギターもかなり心地良い。 で、ラーガから、ちょっとブルースに流れて行き、どこかで聴いたことのあるメロディーが。 それは、CSN&Yの"Helpless"。 そう言えば、以前、セットリストを見て、もしかして、と思ってながら、同名異曲かな、とも思っていたのだけれど、まさにあの曲だった。 この組み合わせからすると、なかなか興味深い選曲。 そして、興味深いのがもう1曲。 最後の"My Favorite Things"。 当然、コルトレーンのように激しくはならず、ひたすら心地良く。 今のところ、そう頻繁に聴くような感じではないかもしれないけれど、聴く度に発見がありそうな、味わい深い演奏だ。 じっくり聴き入るも良し、BGM的に流すのも良し、という具合です。 音源はここに。 チャーリー・ミラーさんによるオン・ステージ録音なので音質はバッチリです。 |
![]() Railroad Earth 07/26/07 Fuji Rock Festival, Red Marquee - Naeba, Niigata, Japan Railroad Earth第2弾。 数回前に取り上げた前夜のライブの音源をいただいたので、さっそく。 フジロック本編ではなく、前夜祭のようなものらしく、内容は4曲(実質3曲?)で約25分ほどという短いもの。 でも、フジロック未体験ゆえ、Red Marqueeと言われてもどんな規模なのか想像はつかないのだけれど、会場の方はなかなかの盛り上がり。 演奏の方もそれに違わず、短い持ち時間ながらも、自分たちの聴かせどころを的確に提示している感じだ。 もちろん、短時間なので、聴いた後には物足りなさもあるのだけれど、翌日から始まる本編への期待を高めるという意味では、多分、ちょうど良いのだろうと思う。 これは、たしかに良いかも。 この盛り上がりなら、単独来日?、と期待してしまうが、あの手のフェスだと酒を飲んで盛り上がるのが目的なオーディエンスも少なくないとは思うので、果たして当てになるのかどうか。 でも、演奏が悪ければ、そこまで盛り上がりもしないだろう、というのもあるし。 でも、実際、来日したとして、客が集まるかどうかはまた別の話だし。 と、ここで考えてもしょうがないことが堂々巡り。 一応、期待してます。 |
![]() Babe The Blue Ox (Box) 何の脈略もなく、こんなのを。 93年のアルバム。 Homestead Recordsからのリリース。 何枚目だか分からないのだけれど、たしか1枚目だったような気が。 これは、リリース当時、いろいろと新しい音を求めて雑誌などをこまめにチェックしていて見つけた、そんなアルバムのうちのひとつ。 そんなに面白くなかったので、多分、数回しか聴いたことがないと思う。 でも、なぜか今日、ふとこのバンドの名前が思い浮かび、何となく聴いてみた。 で。 1曲目のイントロで、ちょっとオッ、となる。 そして、曲が進むにつれ、うーん、となる。 のは、当時と変わらぬ印象。 部分的には好きなところはあるのだけれど、全体としてもの凄く中途半端に仕上がっているという、そんな感じか。 もう一歩(いや十歩ぐらい?)で、Faraquet ギターは、それほど悪くはなく、面白いところもあるが、ドラムがちょっと。 かといって、ロウファイのような面白さがあるかと言えば、それもないし。 目当てのバンドがあって出掛けたライブハウスで見た、中途半端な対バン、そんな佇まいです。 この後も何枚か作品を残していて、どう成長したのか気にならない訳ではないけれど、まず、今後聴くことはないでしょう。 |
![]() Grateful Dead 06/10/76 Boston Music Hall - Boston, MA 最近ブームな(?)Grateful Deadです。 今回は、76年。 少し前に、76年にも良いのがあるよと友人からお薦めされたうちのひとつ。 76年と言えば、"Cow Palace" で、この日は、それらともちょっと違って、全体にもの凄くやさしい雰囲気が漂っている、ような印象を受けた。 ジェリーが歌う曲などは、時々JGBを聴いているような錯覚に陥るほど。 意外と珍しいかも。 それだけではなくて、ボビーの歌う曲も同様の雰囲気が漂う。 ファースト・セットの終わりの辺り、とても良い。 その他、"Friend Of The Devil"や"Playing In The Band"からジャムへ流れ込むところ、素晴らしい。 今のところ、印象に残っているのはそんなところ。 どこの演奏が凄い!とか、そう言う類いのショーではなく、まんべんなく良いなあという感じだった。 でも、印象に残らない日だとかそう言うことではなく、全体の雰囲気を楽しみたい、そんな演奏だ。 このやさしくて、柔らかい雰囲気は素晴らしい。 実際、爆音を浴びた帰り道にこの音源を聴いていて、とても気分が良かった。 疲れている時に聴きたいという感じでしょうか。 音源をチェックしてみたらたくさんあったので、まとめてリンクしときます。 Grateful Dead 06/10/76 |
![]() Dinosaur Jr. 08/09/07 Club Quattro - Shibuya, Tokyo, Japan この年のサマーソニックに出演が決まったのを知り、どう考えても行く気が起こらないので残念に思っていたところ、1日だけの単独公演が発表になった。 昨年2月の来日の時、やや消化不良と言うか、見終わった後で今ひとつ自分の気持ちの盛り上がりがやや少なかったこともあり(こことここ)、行くかどうかちょっとだけ迷ったのだけれど、でも、やっぱりチケットを取ってしまった。 長い付き合いになる友人を誘ってみたら、乗り気だったのもあり。 で、ライブ。 7時ちょっと過ぎ、登場。 再結成してからのライブは、前述の通り見ているし、Jに関しては、幸い半年前にも見ることができたので、特別な感慨はなかったけれど、それでもやっぱりステージに現われる瞬間はなかなか良い。 そして、1曲目は再結成後の初アルバム 当然といえば当然な、予想通りと言えば予想通りな始まり方だけれど、アルバム以上にストレートの迫ってくる感じがなかなか。 音なんて分離しないさ(?)、とでも言っているかのような音の塊が押し寄せてくる。 再結成してから、延々とツアーを続け、アルバムを完成させた充実度、手応えのようなものが伝わって来た、ような気がする。 で、2曲目"No Bones"を挟み、新しいアルバムに収録されているルー・バーロウの曲"Back To Your Heart"。 アルバムには、ルーの曲が2曲あるけれど、どちらもちょっと今ひとつだなと思っていた。 なんだか無理矢理絞り出したような。 でも、ライブで聴いてみると、全然印象が違い、力強いし、悪くない。 少なくともCDで聴くよりは、良いと思う。 ちょっと余談。 この辺りで、いや、1曲目だけで、既に耳がおかしなことに。 何しろ、Jの背後には3段積みのアンプが3台、ルーの側にもアンプが2台。 さらに途中で気付いたのだけれど、壁際にはJのモニター用と思われる、セパレート・タイプではないアンプが置かれていた。 モニターするのにアンプ使うかね。 ともかく、覚悟の上とは言え、ライブ終了後は、当たり前のように耳鳴り。 それは翌朝、目覚めてからも変わらず、夕方くらいから多少良くなってきたけれど、今、これを書いている時点でも、まだ少しおかしい。 恐るべし。 再びライブに戻ると、新しいアルバムの曲を1曲やった後、"Little Fury Things"でひと盛り上がり。 この辺りまでは、予想からは外れていなかったが、この次、ちょっと、いや、かなり驚かされた。 ルー脱退後のアルバム"Where You Been" 前回のライブでも"The Wagon"をやっていて驚かされたのだけれど、まさかこの曲までやるとは。 単純に好きな曲でもあるし、嬉しい。 よほどバンドの状態が良いのだろうと思う。 で、この後さらに驚かされた。 もう1曲挟み、今度は、"Feel The Pain"。 ルーはおろかマーフすら関わっていないアルバム ここまで来ると、バンドの状態が良いということだけではなく、新しい曲が増えたとは言え、ずっとツアーで初期3枚のアルバムの曲ばかりやり続け、さすがに飽きてきたのかとも思うが、どうだろう。 後は、客へのサービスということもあるだろうし、それを行う余裕も出てきたというところか。 いずれにしろ、こんな曲まで聴けて、嬉しい。 この後ひたすら突き進む。 徐々にギター・ソロが長めになってきて、良い感じだ。 なかなか乗ってきている模様。 "Forget The Swan"では、ベースのシールドが外れてしまう場面もあったけれど、それほど問題もなく。 ああ、そう言えば、ルーの使用ベースは、今回リッケンバッカーではなく、フェンダーの通称テレキャス・ベース。 珍しい。 で、"Freak Scene"で本編終了。 当然、客はもの凄く盛り上がっていた。 一番の盛り上がりだったか。 そして、ちょっと客をじらした後、アンコール。 何となくそんな気がしていたけれど、"The Wagon"から。 さらにこの後、"Sludgefeast > Mountain Man"が圧巻だった。 で、もう1回くらい出てくるかな、と思ったけれど、残念ながらこれで終了。 1時間半にはちょっと満たないくらいだったか。 終わってみると、なかなかの満足度。 選曲も新しい曲と古い曲をバランス良く配置し、単なる懐古的なものではなくて、現在進行形なところを見ることができたのが嬉しい。 もちろん、聴きたい曲はもっとたくさんあったけれど。 それと、クアトロにはちょっと不満なところもあるにはあるが、会場の規模がちょうど良かったんじゃなかろうか。 そんな感じで、また来ると言うなら見に行きたくなるような、良いライブだったと思う。 楽しかったし。 そんなライブのセットリストです。 自分で作ろうかと思ったけれど、他所から拾ってきました。 01 Almost Ready 02 No Bones 03 Back To Your Heart 04 Been There All The Time 05 Little Fury Things 06 Out There 07 This Is All I Came To Do 08 Feel The Pain 09 Pick Me Up 10 What If I Knew 11 Forget The Swan 12 Freak Scene Encore 13 The Wagon 14 Sludgefeast 15 Mountain Man |
![]() Railroad Earth 07/27/07 Fuji Rock Festival, Field Of Heaven - Naeba, Niigata, Japan ちょうど1年ほど前、Yonder Mountain String Bandに目覚めてから、機会があれば他のブルーグラスのバンドも聴いてみたいなと思っていた。 で、このRailroad Earth、ライブが凄く良いとの情報もあり、気になっていたところへ今年のフジロックに出演。 が、なかなかその手のフェスティバルには足が向かず。 そんな出不精な者でも、こうしていただいた音源を楽しめるのは非常に有り難いことです。 ありがとうございます。 聴いてみて。 まず、1、2曲目、いかにもな感じのブルーグラスな曲で引き込まれる。 YMSBと何が違うかって言うと、そんなに違わない気もするけど、フィドルがいるかいないかってところだろうか。 でも、まだよく分からないが、多分、このバンドならではのカラーもありそう。 ともかく、この2曲だけでかなり気に入ってしまった。 その後、中盤にはレゲエっぽい曲やら、ロックっぽい曲やら、じっくり聴かせる感じに。 YMSBにもロック・テイストはあったけれど、こちらの方が普通にロックな雰囲気が強いかも。 中には、ジェリー・ガルシアを意識してるんじゃないの、という曲もあったりして、そんなことを考えていたら、ジェリーが得意としていた"My Sisters And Brothers"が飛び出してきた。 なるほど。 そして、その後、再びブルーグラスな雰囲気に戻る。 やっぱり、ロック寄りな曲よりはこの辺の方が好みかも。 特に最後の数曲が凄い。 これは確かに野外で聴いたら楽しいだろうと思う。 YMSB共々、ぜひとも単独で来日して欲しいところだけれど、難しいんだろうか。 違う方の録音だけれど、音源ここにあります。 |
![]() Ratdog with Steve Kimock 07/10/07 Bank Of America Pavilion - Boston, MA キモック入りRatdogのツアー4日目。 初日を聴いた時には、もしかすると最後まで行かないかもしれないな、とちょっと思ったりもしていたのだけれど、徐々に良い感じになって来て、聴くのも楽しくなってきた。 なので、7月のツアー追跡、ゆっくりでも完走できそう。 そして、その4日目。 内容の前に、この音源、音が良い。 今まで聴いた4日間の中では一番だ。 バランスも良いし、低音もなかなかで、ベースもちゃんと聴き取れるのが嬉しい。 ソースを見たら、FOB, DFC(Front Of Board, Dead Fuckin' Centerだっけ?)とあった。 卓前、ど真ん中。 なるほど。 で、内容。 この前日、3日目と比べると、歌に比重が置かれ、じっくりと聴かせる曲が多い、ような気がする。 Grateful Dead時代、ジェリー・ガルシアがヴォーカルを担当していた曲では、ちょっと歌いにくそう、なんて場面もあるけれど、なかなか良い雰囲気で進行。 そんな具合なので、キモック中心に見ると、やや露出は控え目な印象。 でも、ツアーの初日に比べると、ごく自然な形で溶け込んでいて、歌に併せた柔らかい、良い雰囲気のギターが聴ける。 音が良いのもあるかもしれないが、上手い具合にバンドと噛み合ってきているような気がする。 演奏内容で言えば、どちらかと言えば9日の方が好みだけれど、これはこれで悪くないです。 歌伴するキモックを堪能しよう、そんな趣のライブ。 そして、この日もケラー・ウィリアムスが数曲で参加。 でも、どれがそうなのかよく分かりませんでした。 ところで、8月に入ったので、当然7月のツアーは終了している訳だが、まだ3日分ほど、オーディエンス音源が登場していない。 こればかりは、気長に待つしかないのだけれど、オフィシャル・ダウンロードという手もあるし。 考え中。 |
![]() Jesse Harris Feel 7月の初めに日本先行発売ということでリリースされたばかりのアルバム。 発売前に注文して、既に手に入れていたのだけれど、1度聴いたのみでそのままに。 一聴して、相変らず良い曲書くね、と素直に思ったが、聴き進むうちに何となく音作りなどがちょっと日本を意識し過ぎなんじゃない?と感じてしまい、少し敬遠してしまっていた。 加えて、前回にも書いたけれど、ここ1ヶ月ほど、キモック関連にRatdog、そして、Grateful Deadあたりを聴くのが楽しくて、あまり聴く気にならなかったこともある。 日本を意識し過ぎ、ということについては、考え過ぎかもしれないが、日本で人気が出たアーティストが日本先行発売とかやり出すと、音作りなどが日本のアーティストのようになってしまってつまらなくなる、ということが無きにしもあらず、なので。 それでも、まあ、そのうちじっくりちゃんと聴いてみようかなと思っていたところ、rollins1581さんがこのアルバムについて書いたことをお知らせくださり、しかも、いたくお気に入りの様子なので、こりゃ聴いてみなければ、ということでさっそく今朝の通勤時にじっくりと聴いてみた。 するとどうでしょう、最初に聴いた時よりも、ずっと良く聴こえ、最初の2、3曲で引き込まれてしまった。 ちょっと見くびってたかも。 音作り云々については、やはりちょっと気になるところがあって、前作"Mineral" そんなこともあり、今のところ、前作の方が好きかな、というのがこれまた正直なところでもある。 ただ、相変らず、隅々まで丁寧に作られていることは伝わってくるし、いずれそれも気にならなくなるでは、と思う。 そして、何よりやはり曲が良いし。 これは最初から感じていたけれど。 そんな具合に、かなり良いアルバムであることはたしかです。 そのまま自然体で行って下さい。 |
![]() Grateful Dead 08/06/71 Hollywood Palladium - Hollywood, CA ここのところ、Grateful Deadを聴くのが妙に楽しい。 最近のキモックの演奏を聴いてみよう、という延長でキモックが参加しているRatdogを聴いていたり、例のボックス・セットが素晴らしかったり、いろいろと重なって、ブーム再燃(?)、という感じ。 でも、多分一番のきっかけは、ちょっと前にいただいた74年の音源がとても良かったからだと思う。 そんな訳で、久しぶりにこの71年8月6日を。 "Three From The Vault" これは、Grateful Deadを聴くようになったばかりの3、4年ほど前、ライブ音源の回覧で知り合った方とトレードの真似事なんぞをして入手したもの。 setlist.comでチェックしてもとても評価が高く、詳しくは知らないのだけれど、とても人気のある日で、多分、有名な音源なのだと思う。 手に入れたばかりの頃は、そんなことも知らずにただ聴いていただけなのだけれど、その頃聴いていた中ではかなり気に入り、印象に残っていた音源のひとつだ。 という訳で、久しぶりに聴いたのが、良いものは良いなあと素直に思った。 なので、あんまり細かいことを書く気も起こらないのだけれど。 以前気に入って聴いていた頃は、ピッグペンの活躍するブルージーな演奏の印象が妙に強く、全体的にそんな印象が残っていた。 でも、改めて聴いてみるとそれだけではないことが分かったのは、"Three From The Vault"を聴いて感じたのと同様。 むしろ、この時期になるとピッグペンは少しバンドの中で浮き気味だったのではないかとさえ思う。 実際のところは知らないけど。 後は、ドラムがひとりなので、リズムがややシンプルで、それそれですっきりしていて悪くないなと思った。 これまた、やはり以前には気にせず聴いていたことだ。 そんな具合に、以前とはちょっと違った印象もあり、それはそれでまた面白い。 とても良いです。 音源はここに。 |
![]() Ratdog with Steve Kimock 07/09/07 Central Park Summerstage - New York, NY キモック入りRatdogのツアー3日目。 先日、久しぶりにキモックのオフィシャル・サイトを眺めていたら、7月に出演予定だったBanyanとのショーやソロ・ライブをこのRatdogのツアーのためにわざわざキャンセルしていたことを知った。 なかなかの意気込み。 で、3日目です。 "Tommorow Never Knows"から始まるのだけれど、キモックのギターもなかなかバランスの良い露出度で、最初から雰囲気が良い。 全体としても、引く時は引き、出るところは出るというのがうまく行っていて、1日目、2日目よりも本来の持ち味を発揮できてるのでは、と思う。 曲で言えば、"Playing In The Band > Rambling Rose"、"Help On The Way > Slipknot"や、"Dear Prudence"あたりが良好。 中でも、"Dear Prudence"が特に好きだ。 ただ、この"Dear~"に関しては、先日のSardine Headの凄かったライブの帰りに聴いていて、自分自身もとても気分が良かったし、たまたまその気分にピッタリとはまったと言う、その効果も大きいのだけれど。 そして、この日、このツアーのオープニング・アクトを務めているケラー・ウィリアムスがライブ本編最後の数曲で参加。 "Bird Song > Slipknot > Franklin Towers"のところ。 実は、ケラー・ウィリアムスはちゃんと聴いたことがなくて、ここを聴いただけでは、どれがそうなのかよく分からなかった。 が、さっき再び聴いていたら、"Franklin~"の途中で、もの凄く流暢なアコースティック・ギターのアルペジオが聴こえてきた。 多分、これがそうだったのだと思うが、どうだろう。 もしそうなら、かなりの実力者であることチラッと窺えた。 他の日にもゲスト参加はしているようなので、気を付けて聴いてみましょう。 この日は、キモック中心に聴いても、Ratdogとして聴いてもバランス良く聴きどころがあり、今のところ、一番好きだ。 まだ、たった3日間しか聴いてないけれど。 次は翌日、7月10日です。 |
![]() Sardine Head 08/02/07 Yukotopia - Adachiku, Tokyo, Japan 4月以来、約3ヶ月半振りに梅島ユーコトピアへ。 ここ数ヶ月見に行ったのは40分から1時間くらいの短いライブばかりだったので、単独のライブもその4月以来。 嫌が応にも高まる期待。 今回は、ジェリー・ガルシアの誕生日である8月1日から同じく命日である8月9日辺りにかけて(今年は10日まで)毎年行われている"Jerry's Week"の2日目にあたる。 Sardine Headを初めて見たのは、2年前のJerry's Weekの時だったな、と思い出していたら、1年前にも同じことを書いていた。 ともかく、時間が経つのが早い。 で、8時ちょっと過ぎ、始まる。 1曲目は"Shuffle"から。 わりと久しぶりに聴いた気がするけど、また少し変貌していて、客をおちょくっているかのような遊びもあり。 しかもイントロから。 なんだか今回は最初からすべてが噛み合っていて、もの凄く調子が良さそう。 "Romanchica"の途中のファンクをグズグズに崩したような展開も、先日の青山のライブの時よりもずっとキレが良い。 この勢いを持続したまま、1時間弱でファースト・セットが終了。 あっという間。 数曲だけで、ここ2回ほどの短いライブを軽く凌駕、と言いきれるほど凄い。 3曲ぶっ続けのメドレーとか、聴きどころはたくさんあったけれど、とても印象的だったのが、バンド全体の音量を落として、そのまま川田さんのスライドに入るところだ。 痺れました。 ![]() で、30分ほど休憩ほどを挟み、セカンド・セット。 "Funk"、"Cream Cheese Cake"、"38 Pieces"と大物曲(?)を連発しながら、勢い良く突き進んだファーストとは打って変わって、深く深く潜り込む展開に。 細かいことを書くのが面倒なほど、どの曲も良かったけれど、強いて言えば"Cream~"と"Yellow Tale"、最後の"Block Signal"がとても印象に残った。 素晴らしい。 で、アンコール、"Loop"で締め。 この曲は、やはり締めにピッタリ。 ベース・ラインが、また違った感じになっていて面白かった。 ライブが終了してみると、11時を過ぎていたので、セカンドは1時間半ほど、トータルで約2時間半の演奏だった。 でも、時間の長さをまったく感じさせず、文字通りあっという間に終わってしまった感じ。 終了後、ギターの川田さんが「楽しかった~」と言っていたけれど、演奏者が楽しんでいるのが伝わって来た、とても素晴らしい内容でした。 今まで見た中で、ベストかも。 この日、Sardine Headの2セットのライブ初体験だった友人もかなり気に入っていた様子。 曰く、「彼らはアメリカへ行くべき」だそうです。 という訳で、アメリカへ行ってみて下さい。(?) いや、ほんと、凄かったし、楽しかったです。 ![]() ![]() |
![]() Grateful Dead Three From The Vault リリースされたばかりの2枚組。 現時点での最新作、ということで良いんだろうか。 Two From The Vault 中身の方は、71年2月19日のライブを丸ごと収録。 setlist.comによれば、2月18日から21日と23、24日の合わせて6日間同じ会場で行ったライブのうちの1つらしい。 そして、コメント欄には"E.S.P. show"なる言葉が。 詳しいことは知らないのだけれど、何らかの実験の場でもあったそうだ。 ついでに、メンバーはミッキー・ハート一時離脱後の5人組。 で、チューニングから派生した短いお遊びから"Truckn'"へ入るのだけれど、そこだけで参りました。 71年と言うと以前に少しはまっていた日(8月6日)があって、そのライブがとてもブルージーな印象だったので、このアルバムでもブルージーな演奏を想像していた。 でも、意外とそうでもない。 もちろん、思いっきりブルース丸出しな曲もあって、それはピッグペンがメインで歌っている曲なのだけれど、その8月6日ではやはりピッグペンの印象がとても強かったことを思い出す。 今聴いてみたら、どう聴こえるんだろう。 と、それはともかくとして、60年代を引き摺った感じとバンドとして新しい方向へ進み始めている感じが交錯して、なかなか面白いし、良い演奏だと思う。 通して聴いてみて今のところ気に入っているのは、前述した"Truckin'"へ入るところと、ファースト・セット最後の"China Cat Sunflower"、なかなか歌へ入らない"I Know You Rider"あたりと、セカンド・セットの"That's It For The Other One"の徐々に深いところへ潜って行く感じ。 もう少し聴き込むと、また違うところに気付いたりもするのでは、と思う。 素晴らしい。 わざわざ15年振りにリリースされるだけのことはありました。 次、あるの? |
![]() Dave Holland Quintet Critical Mass 久しぶりのジャズです。 2006年リリースのクインテット編成のアルバム。 リリースされてからずっと気になるアルバムだったのだけれど、買いそびれていた。 で、10月に念願の来日が決まったということで、予習のためにも、と思ってやっと購入。 何しろ、マイルス絡みの現役ミュージシャンの中では、最もライブを見てみたかった人なので。 ホランドの他、クリス・ポッターがテナー&ソプラノ・サックス、ロビン・ユーバンクスがトロンボーン、スティーヴ・ネルソンがヴィブラフォン&マリンバにトロンボーン、ネイト・スミスがドラムという編成。 中身の方は、おおよそ聴く前に想像していた通りで、基本路線はビッグ・バンドもの これが重量級なら、ビッグ・バンドは超重量級という感じか。 てっきりすべての曲がホランドによるものと思っていたのだけれど、作曲のクレジットを見てみたら、ホランドが全8曲中4曲で、残りは各メンバー1曲ずつだった。 でも、アルバムとしての統一感は損なわれていなくて、とても良いバランスでまとまっていると思う。 全体としてはアンサンブル重視だし、カッチリとまとまっているところも多いので、もしかするとその辺りで好みは分かれるかもしれない。 ただ、何しろメンバー各人のレベルが高いので、そんなことは気にならず。 来日の際は、このアルバムのメンバーそっくりそのままの予定なので、今から期待が高まります。 しかも、この人達のライブを見た翌日には、あの人達の3Daysが決まったようで...。 重ならなくて良かった。 タフな4日間になりそう。 |
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