Gavin Bryars Jesus' Blood Never Failed Me Yet ベーシストとしてフリー・ジャズなどを経由し、現代音楽家として知られるギャビン・ブライヤーズの93年リリースのアルバム。 もともとは71年に16mmフィルムのサウンドトラックとして録音され、74年に最終的なスコアが書かれて曲だそうで、75年にオブスキュア・レコードからブライアン・イーノがプロデュースしたアルバムに収録されている。 CDが主流になったことにより長時間録音が可能になり、93年に再び作品化されたものだ。 浮浪者の老人による歌が延々とループされる。
歌詞はこれだけだ。 バックにはオーケストラによる演奏が延々と繰り返され、時にファイドアウトしたり、フェイドインしたり。 これに加え、93年のこのアルバムには、途中から怪人トム・ウェイツの歌声が重なる。 浮浪者とトム・ウェイツのデュエット。 トム・ウェイツがこの曲を気に入り、参加を希望したことにより実現したそうだ。 トム・ウェイツ、やっぱり並みのセンスではない。 このアルバムを知ったきっかけというのが、たしかTeenage Fanclubのメンバーが来日した際、ずっと探していたというこのアルバムのレコードだかCDをどこかで見つけ、喜んで買って帰ったという記事を雑誌で読んだことだったと思う。 それに加えて、クラブ・ミュージック系の雑誌でも紹介されていたこともあり、興味を持ち、ほとんど足を踏み入れたことのなかったクラシックのコーナーへこのアルバムを探しに行ったのだった。 初めて聴いた時の印象、ロックやヒップホップ、テクノなどを聴き慣れていた耳には、分かりやすい盛り上がりもなく、ビートもなく、ひたすら静かに延々と続く音楽を素直に楽しめたとは言い難い。 が、何度か聴くうちに、よく分からないながらも独特な気持ちよさに惹かれるようになった。 アンビエント、と言ってしまえば簡単だが、テクノ系のそれとはやはり違う。 ちょっと言葉では説明することが難しい。 例えば、電車の中で聴いたりしていると、そのままどこかへ行ってしまいそうな気分になる。 聴くのに結構集中力がいるので、そう頻繁には聴かないのだけれど、今日、何となく久しぶりに聴いてみたくなった。 以前よりも、もっと自然にスーッと入ってくる。 オブスキュア盤もいいが、やっぱりこっちだ。 |
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Gavin Bryars(ギャヴィン・ブライアーズ)のJesus' Blood Never Failed Me Yet(イエスの血は決して私を見捨てたことはない)です。このJesus' Blood Never Failed Me Yet(イエスの血は決して私を見捨てたことはない)は、ドキュメンタリー?か何か.... レコード万歳[2006/10/30 18:50]
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