Milton Banana Trio Milton Banana Trio 65年のトリオとしては最初のアルバムらしい。 この盤は98年にリリースされたもので、帯には「日本初CD化」と書いてある。 6、7年前、何回か前のエントリーで取り上げた「ボサノヴァのリズムとサウンド」にはまり、他のアルバムはないだろうかと手に取ったのがこのアルバムだった。 でも、その頃、なぜかこのアルバムの方は自分が求めていたものとはまったく違ったものに聴こえ、ほとんど聴かないまま放置してあった。 そんなこのアルバム、きっと今なら楽しめるに違いない、と思って久しぶりに聴いてみたのだが、見事期待に応えてくれた。 62年のライブを収めた「ボサノヴァ~」とは、基本的のそれほどやっていることは変わらないのだけれど、よりジャズ度が高まっていて、洗練された感じ、というよりはアメリカナイズといった方が良いのかもしれないが、とにかくすっきりとした印象がある。 きっと以前は、このすっきり感が物足りなく感じたのだと思う。 そうはいってもやっぱりブラジルの人達、ブラジルの風味が滲み出ている。 一番の違いはリズム感なのだろうか。 ミルトン・バナナのドラムはもちろんのこと、ベースのグァラー、ピアノのヴァンデルレイ、共に素晴らしい演奏。 原曲の倍くらいのスピードはありそうな「イパネマの娘」を始め、セルジオ・メンデスやカルロス・リラの曲などなど、どれも躍動感に満ちている。 ミルトン・バナナも他にどんな作品を残しているのか分からないのだが、ドラマーというパートの性格上、サイドマンとしての仕事の方が多そうだし、作品自体、あまり手に入りやすい状況ではなさそう。 ブラジルのジャズも最近興味津々なのだけれど、全然知らないので、どっから入ったら良いのやら。 という訳で、このアルバムも「ボサノヴァ~」同様、つい聴き入ってしまう、癖になるアルバム、に今日なりました。 |
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